2025年4月 TIME誌
~日本が世界に誇りたい経営者~
TIME誌 特別企画 (2025-04-20)
『CEO HORIZON Exploring Tomorrow's Business Icons』
日本が世界に誇りたい経営者

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株式会社Central&Mission 代表取締役
西澤 裕倖
にしざわ ひろゆき

My history(歴史)
大学の頃、将来の夢はテニスのコーチでした。週7日間のアルバイトにて、学業の傍らテニスの指導に没頭していました。当時はさらにテニスに集中するために大学を辞めることまで考えていました。しかし、仕事中に手首をケガしてしまい、テニスコーチの道を断念。夢中になれるものを見失った私は目の前が真っ暗になりました。そこから学業に専念し直そうと、別の大学に入ることを決意しました。
新しい大学で目の当たりにしたのは、学生たちのモチベーションの低さでした。パソコンルームでずっとYouTubeを観ている人、何時間もダラダラとお喋りしている人…。テニス指導に熱意を込めて打ち込んでいた日々とのギャップに愕然とし、この状況を変えたいと考えるようになりました。そこで私は大学で映画制作に取り組みました。主人公は何も目標がない大学生。ぼんやりとした毎日を過ごすなかで人との出会いの中で夢を見つけ、少しずつ未来を見据えて成長していくというストーリーを作りました。とにかく学生たちの意識を良い方向に変えたいと思って映画制作に取りかかったことを今でも覚えています。
とはいえ、映画の作り方は全く学んだことがありませんでした。そのため自分からプロの映画監督に直接アポイントをお願いして、映画作成のポイントを聞きに行きました。試行錯誤しながらも、映画は無事に完成。上映後には周囲の方々から生まれて初めてというくらい大きな賞賛をいただきました。
しかし、映画制作後に少し良い気になっている私の様子を見た、ある経営者の方に「満足するにはまだ早い。あなたはもっと生き方を深く考えなさい。生き方を深く考えるから、働き方が見えてくるんだ」とおっしゃって頂きました。その時の言葉が強く胸に刺さり、そこから半年ほど、起きている時間はほぼ24時間、自分の生き方について深く考えるようになりました。そしてある時、自分という存在が奇跡の積み重ねによって成り立っていること、今の自分があるのは周りの人の存在のおかげだということを心の奥から理解したのです。その瞬間、感謝の涙が3時間ほどあふれて止まりませんでした。
それまでの私は、どうやって自分の人生を成功させるかばかりを考えていました。しかし、その「気づき」から周りの人にどうやって自分の人生を通して恩返しをすれば良いかと思考が切り替わりました。そのために、できる限り多くの方々の人生に愛を注いで奇跡を起こしていく。これこそが自分の人生の使命だと直感しました。その後、在学中に現在の妻の妊娠を機に結婚。妻との関係に悩んだことも影響し、カウンセリングや心理セラピーを本格的に学び始め、心理セラピストとして個人で7年ほど活動を進めた後に株式会社Central & Missionの設立に至りました。
会社名の「Central & Mission」は「一人でも多くの方に、人生の中心となる使命に気づいて生きてもらうこと」という願いを込めています。またロゴマークには「人生における学びの循環の中で使命が見つかる」という意味も含まれています。これまで老若男女問わず、5000名を超える方々のカウンセリングを手がけてまいりました。
The present(現在)
当社が提供するカウンセリングは、脳内の電気信号に着目している点が大きな特徴です。量子力学や心理学、脳科学を組み合わせて最短の時間で問題解決に導くことを体系化したカウンセリング技術を構築し、研究を進めてきました。お客様が抱えている問題を、声色や表情などから潜在意識の情報を受け取り、ダイレクトにトラウマの電気信号へアプローチしていきます。一般的なカウンセリングは傾聴の技法を用いて、年単位の時間をかけて進めていくことが多いです。一方で当社では、1年以上解決にかかる問題が15~20分ほどの短時間で解決にいたることも少なくありません。
また、カウンセリングを始める前にはクライアント様のご両親やご先祖様をイメージして、祈りを込めてカウンセリングに取り組むようにしています。というのも、カウンセラーとして我々のような特殊な技術を身につけると「自分の実力で他人の人生を変えられた」と勘違いしてしまう人がこれまでの指導してきた生徒の中で多くいらっしゃいました。しかし、そのように思い上がると、どうしても仕事が乱雑になり、より良いカウンセリングの追求から意識が離れていく人達が目立ってしまいました。目の前のクライアント様がいらっしゃるのは、これまでの家系の流れを支えてこられた多くのご先祖様とご両親の賜物です。その方々の力を少しでも借りることができるように、目の前の方の人生に奇跡を起こすために、その方々への約束や誓いを込めてカウンセリングに取り組むように進めています。上記のように一連の流れを挟むことで、見えない存在の方々の力も借りて、目の前のクライアント様の問題解決に全身全霊で取り組む姿勢をいつでも忘れないように心がけています。
クライアント様のご相談内容には本当に幅広く対応しています。夫婦関係に悩む主婦の方もいれば、ビジネスで成果を出したい経営者の方もいらっしゃいます。どのようなご相談に対しても共通しているのは「クライアント様の人生に奇跡を起こすという一点だけに集中すること」です。目の前の方は人生の悩みで複雑な心境でいらっしゃる状態の中で、カウンセラーが一点の曇りなく希望を見ている姿勢から、お相手の方は人生に光を見出すことができます。問題や悩みがなくなることで、初めて人は心から自身の使命に向き合うことができるのです。
For the future(未来)
これまでカウンセリングの機会を通して、多くの方々に新たな未来を提供してきました。これまでのノウハウや技術を、今後は次世代を生きる子どもたちに伝えていきたいと考えています。人生という旅路の中で、両親や他人が決めたレールではなく、自分で見つけた本当の人生のレールを歩める人達を増やすために、世界中の子ども達が使命に生きることができる時代を目指しています。
その一環として、高校生・大学生を主に対象とした海外交流の教育事業をこれまで展開してきました。過去にはエジプトのカイロ大学やスリランカのケラニア大学の学生と日本人学生との交流の機会をつくり、世界平和について異文化の学生と共に考えて発表するというプロジェクトを海外の方々と実施しました。
魚は泳いでいる間、水の存在が当たり前になり、水の有り難さに気づくことはできません。それと同じく、日本で生まれ育った子ども達も日本に生まれたことへの有り難みに気づくことは難しいと感じています。なので、一度母国を離れ世界の広さを肌で感じてもらい、一人ひとりの可能性を引き出すキッカケをつくりたいと考え上記のプロジェクトを日本の外務省の方々や海外の政府の方々と連携して進めてきました。
教育事業がもう少し拡大した後は、弊社のカウンセリングノウハウを海外にも広めていくことも視野に入れています。トラウマを抱え生きづらさを感じる人は、日本に限らず世界中にいらっしゃいます。「世界中の人々の人生に奇跡を届ける」という想いをこれからも持ち続け、更に進めていこうと心に誓っています。
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